平成15年(2003年)度第5回(12月)議会
会期:12月**日から12月**日の
質疑応答を掲載いたします.

段落や区切りは編集局でつけました.
2003.12/17


1.足利銀行破綻に対する対応について

 小泉内閣は、預金保険法102条3号に基づき11月29日地方銀行大手の足利銀行(以下足銀)を傘下に置く足銀フィナンシャルグループ(FG)を債務超過と認定し、一時国有化による税金投入などによる処理をきめました。国は、あってはならないことを引き起こしました。

 こうした事態に陥った最大の要因には、小泉内閣による不良債権処理の加速などの「構造改革」路線が日本経済、特に地域経済を担う中小企業の経営を悪化させ、不況を長期化・深刻化したことにあります。

 足銀は、中小企業等貸出比率が今年3月末で79.89%(決算資料)です。貸出先の地域の中小企業の経営の悪化は、不良債権の増加となります。その処理をする銀行の損失を増やし、債務超過にさせたのです。また、小泉内閣の竹中平蔵金融相が「竹中プラン」(昨年10月30日発表・金融庁の「金融再生プログラム」)をつくり、日本の金融の実態を無視してアメリカ仕込みの『資産査定」方式を銀行に押し付け、必要以上に銀行の自己資本を小さく評価するようにしたことにあります。

 今後同行が国有化され、融資の査定が厳格化されれば、資金繰りに窮する中小・零細企業が続出する事態も懸念されます。現に市内の業者は、「年末の資金繰りをやってくれるのか」「今までやってきた手形借り入れの短期融資の借換・書換えができるのか」、「取引先の銀行が、足銀で今後の支払いがどうなるか」など不安を隠せません。

 一方、足銀FGの独自の乱脈経営のつけがあります。自己資本不足を過去2回合わせて1350憶円の国の公的資金(税金)注入や県6億円と12市4億2000万円の税金注入、さらに県内や地元の中小企業などの出資で支えられてきました。

 一時国有化は、自己資本に注入されてきたこれらの資金を無価値 にし、国・自治体の損失(税金投入)や中小企業などの損失に直結します。

 同時に、足銀FGの最大株主が日本最大の大手銀行の1つ、東京三菱銀行であると言うことも注目すべき事実です。足銀FGの債務超過は、東京三菱がその経済力にふさわしい増資に応じていれば防ぐことができました。一時国有化は、大手銀行など大株主の責任を事実上免罪することにもなっています。

 これ以上の事態悪化を防ぐためにも、その最大の要因になっている小泉内閣の金融政策の抜本的転換がますます必要になっています。また、大打撃を受ける地元の中小企業などへの行き届いた対策が急務です。

 国や自治体の公的資金注入に呼応した足銀の増資要請に応じ、老後の生活資金を株購入にあてた人たちの苦悩も深刻です。足銀の優先株の購入では500万〜1000万の個人引受けが1248人と一番多く、第三者割り当てでは100万〜300万の個人引受けが3738人もおり、ついで10万〜20万の個人割り当てが2527人となっています。この人たちのなかには、虎の子の預金を足銀の行員に、定期預金より率が良いからなどと株購入を勧められ財産を失い、今後どうしたら良いか途方にくれている人たちもいます。また、足利市が5000万円の市民の税金を投入し、大切な市民の税金を紙くず同然にしてしまった責任も重大です。議会で足銀への税金の投入に反対したのは、私おぜき栄子ただ1人でした。

 そこで、市長にお伺い致します。

(1) 市は、国に対し「竹中プラン」の撤回などをもとめ、地域経済・金融の実状にかみあった真に地域経済・金融を再生しうる政策への転換をもとめるべきではないでしょうか。
(2) 足銀破綻処理の今後の推移とそれに伴うさまざまな問題点の説明会を開催し、市民の求める金融情報の提供を適宜行うべきではないでしょうか。
(3) 市が5000万円の税金を投入して増資をしたことに対する責任と市が増資をしたことにより、市民の増資協力につながり、結果として市民に大きな損害を与えた責任をどう受け止めるのでしょうか。
(4) 増資協力をした市民の被害状況の把握と市としてどのような対応策を考えているのでしょうか。
(5) 新経営管理者に対しての要請について3点お尋ね致します。
足銀が融資をしている市内の債権の内訳(正常債権、要 注意、破綻懸念、破綻債権)はどのようになっているのでしょうか。また、債権の再評価に当っては、地域や中小企業の実情を踏まえ一方的な整理回収機構への売却をするような、不良債権の最終処理を加速する措置をとらないよう強く要請すべきではないでしょうか。
債務者に対し、返済条件等の変更を強要したり、「貸しはがし」「貸し渋り」をしないよう要求するべきではないでしょうか。
足銀各支店の存続と従業員の雇用を確保するよう要請すべきではないでしょうか。
(6) 制度融資を信用保証協会との連携、金融機関とのスムーズな連携を取りどのように拡充するのでしょうか。
市長 大きな社会問題であり、今後の国の対応動向を見守っていきたい。5000万円の税金投入が無価値になったことに対する責任は十分感じているが、当時としては適正な判断だと思っている。
市民への責任については無回答

2.国民健康保険税の引き上げについて

 国民健康保険制度を取り上げるのは、今年度は、6月議会と今回で2回となります。10月の全員協議会で、理由は昨年の10月の法改正により、前期高齢者の増加により医療費の増大等が見込まれることにより、国保税の引き上げ案が出されたからです。被保険者均等割8,400円(50.4%)、世帯平等割12,000円(66.7%)の大幅な引き上げです。昨年の4月から、それぞれ4,800円の引き上げを行ったばかりです。

 引き上げ方法は、どちらも所得に関係なく一律の引き上げなので所得の少ない人ほど負担が大きくなります。今回の引き上げで、応能割と応益割の比率は、70:30から59:41へと負担能力に関係のない応益割の引き上げです。今年度10月1日現在の滞納者は、増え続け資格証交付世帯1,255件(昨年1,156件7.9%増)、短期保険証交付世帯1,745件(昨年1,655件5.2%増)合わせて3,000世帯(加入者の9%)になっています。平成10年度と比較して、資格証の発行は2.5倍、短期証の制裁措置を加えると6倍にもなります。

 収入未済額は、増え続け14年度の現年度課税分は、前年度比で1億円を超えました。保険税引き上げの影響が現れています。平成10年と比較して現年度課税分の収納率は4%減少し87.7%、滞納繰越も含む国保収納率は、約6%も減少し70.4%に減少しました。市内の62歳の女性、1人暮らしで仕事は会社の清掃係で年収108万円・年金18万3000円合わせて121万円、国保税60900円、今年の11月では、収入(年金も含む)10万800円のうち、国保税7,000円、水道料金2ヶ月で1,160円、月々家賃33,000円、医療費4,000円、電気料金1,300円、ガス代5,000円、灯油代18リットル777円、合わせて諸経費52,237円にもなります。残り約48600円で食費や被服費などを賄っています。この方は、持病に『腰椎椎間板ヘルニア』があり、一時期医療費が月に1万円を超えることもしばしばあったと訴えています。交通手段は、自転車のみ。「なんとかやっと国保税を払ってきた。これで国保税がまた引き上げられれば、生活できない」と訴えています。このかたの例でも明らかなように国保税の引き上げは、不況の中で直撃する市民生活をどう守っていくのかするどく問われています。

 総所得金額と段階別世帯数及び被保険者数を14年度と13年度を比較すると887世帯(1,416人の増加)し、主な内訳は、300万円を超える世帯は101世帯(375人)減少し、5,808世帯(16.9%)、33万円以下の世帯が284世帯増加(589人)、150万円から300万円は、286世帯増加(555人)です。国保加入者は、14年末33,170世帯、68,624人です。そのうち所得が300万円以下の低所得者は、27,562世帯、50,657人で83.1%にものぼります。国保加入者の所得は、減少しています。国保世帯の深刻さを反映しています。今回の引き上げで、24,552世帯(73.2%)が3万円から4万円の負担増になります。低所得者への影響は、火を見るより明らかです。支払能力の限界を超えています。

 県による国保税一人当りの負担は、栃木37円、群馬588円、埼玉183円、茨城157円で北関東4県の中で最低です。(14年国民健康保健の実態)

 保険証は加入者全員に発行し、実態を把握し担税能力に応じた徴収をすべきです。社会保障として国に対して国庫負担をもとに戻すように強く働きかけるとともに当面一般会計から繰り入れを行い、今回の引き上げはやめるべきです。以上の状況を踏まえ、当局にお尋ね致します。

現在の保険税の負担でも、収納率が14年度で70.4%の状況であり、市民生活が大変な状況の中で、引き上げを行えば更に収納率が下がることは目にみえており、引き上げは行うべきではないと思いますがどうでしょうか。収納率の低下は国民皆保険の根幹を揺るがす問題であり、県にたいしても負担を求め、医療費の45%の国庫負担を強くもとめるべきではないでしょうか。
所得階層別の滞納世帯数はどうなっているのでしょうか。
総務部長
財政状況は極めて厳しく存続すら危ぶまれており、危機的状態にあることを理解してほしい。医療費の45%の国庫負担については国に対して働きかけを行っている。

3.高齢者福祉と介護保険についておたずねします。

 小泉内閣による高齢者の医療費の引き上げ、年金の引き下げなど痛みを押しつけられるなかで、足利市は、5億円の積みたて金がありながら、介護保険料を引き上げました。介護保険料の引き上げは、生活保護基準以下の所得の低所得者にたいする減額措置など一定の配慮はありますが、十分ではありません。その上、お年寄りが80歳まで生きられたご褒美と楽しみにしていた敬老年金、財政難を理由に今年度受給者から、88歳に先送りしました。

総額856万円・該当者1,071人、介護者の苦労を労い応援する介護者激励金も3,000円引き下げ、削減総額約2500万円(14年実績)です。このように高齢者や家族に不安を与えています。小泉不況の中生活が大変なときだからこそ、自治体として高齢者が元気で生活できる条件づくりを整えることが求められています。そのことが家族への応援になり、財政の節約にもつながります。そのために、議会毎に介護保険制度の改善、高齢者福祉について質問をおこなってきました。高齢者とその家族のみなさんから、たくさんの意見を聞き、発言をしてきましたが、行政の努力で一定の前進は、ありますがまだまだ市民の皆さんの声に応えていません。

 さて、どれくらい高齢者福祉と介護保険の恩恵を受けられるようになったのでしょうか。

 今年度9月末現在、介護保険の認定者は4,347人(高齢者の13%)、そのうち利用者は、在宅2,747人、施設入居者854人です。認定を受けながら利用していない人が、733人(認定者の17%)もいます。利用率も36%で国平均よ利も低い状況です。利用料負担が重くのしかかっています。特に低所得者の利用料の軽減措置が急務です。

特養ホームの待機者も増え続けていくことが予想されます。平成12年6月議会で提案した外出時の援助、食事、食材の確保など高齢者を応援する軽度生活支援事業が1000万円の計画額で来年度から実現される予定となりました。高齢者に朗報です。しかし、13年12月に行った高齢者アンケート調査でも明らかなように公的負担の生活支援事業の中で1番希望の多かったのは、外出支援・移送サービスです。現在、病院の送迎は病院独自のサービスにより行われているところもあります。しかし、運転手の病気などで,中止になったり、いつまで続けられるか不安定です。高齢者や家族の方などから「移送サービスを早く実現して欲しい」と切実な声が寄せられています。また、介護保険の要支援者のヘルパーによる乗降介助が受けられなくなり、タクシー代や家族の負担などにしわ寄せがゆき、高齢者の閉じこもりなどの原因にもなります。自立支援者(283名)・要支援者(331名)合計で614名(14年末)もいます。特に自立支援者と要支援者の対応が急務です。外出支援・移送サービスは、17年度実施計画(計画額1350万円)の一日も早い対応が求められます。

 18年度に計画されている配食サービスは、平成14年度の私の一般質問で地元の食堂やお弁当やさんを利用してできるようなきめの細かいサービスを実現できないかと提案しました。ところが、先の9月議会で給食会社に委託する計画との答弁でした。この不況の中で、町おこしにもつながる配食サービスを希望する食堂、お弁当やさんへの委託も考えるべきではないでしょうか。

 介護保険料の低所得者への減免は、10月末で166人申請者の中で、受理件数が92人です。当初予定した対象者700人に到達していません。郵送など、あらゆる手立てをとらなければなりません。 以上の状況を踏まえ、当局にお尋ね致します。

要支援者のヘルパーによる乗降介助サービスは、今年度から介護保険の適用外となり、受けられなくなりました。平成17年度から高齢者の介護予防・生活支援事業として、外出支援・移送サービスが実施される予定ですが、高齢者の介護予防は、待ったなしの状況です。16年度から早急に実施すべきではないでしょうか。
18年度から実施される配食サービスを給食会社に委託するのはなぜでしょうか。
介護保険料の低所得者への減免申請の受理件数が92件と少ないため、さらに周知徹底を図るべきではないでしょうか。
市民生活部長:計画通り17年度より実施する。

4.市内小中学校の教室での化学物質濃度について

 学校での有害化学物質の使用により、健康被害を受けるシックスクールの事例が増加しています。一日の3分の1を過す学校で保護者が感知できないまま有害化学物質が、校内で使われており子どもたちはその影響を受け続けているといえます。

 このような状況が続けば化学物質過敏症や、アトピー性皮膚炎、喘息、鼻炎、結膜炎などの持病がある子どもたちは症状の悪化、健康な子どもでも、いつ発症してもおかしくない状況にあるという専門家の意見もあります。

 国は有害物質から国民の健康を守る方針を固め、厚生労働省は暫定基準としてTVOCの指針値を1立方メートル当り400マイクログラム以下と決めました。また、ホルムアルデヒドについては1立方メートル当り100マイクログラム以下と決めています。ホルムアルデヒドは合板や接着剤に含まれ咽喉頭粘膜への刺激を与え、トルエンについては神経行動機能及び、生殖機能への影響、キシレンは中枢神経系発達への影響があるとされています。そして、文部科学省は平成13年1月29日の通達で、全児童生徒の健康・安全に配慮し更に通常の対応を取っていても症状が悪化する過敏症体質の子ども達に対しては、より個別的な対応を取るよう明言しています。

また、平成14年2月5日には「学校環境衛生の基準」を改訂し、校舎内で使用される備品まで視野を広げ「シックハウス」の概念から「シックスクール」の概念へと発展させています。

 また、学校で使用されているワックスは、子ども達がアレルギー症状や科学物質過敏症の症状の悪化を訴える頻度が多いものであり、製品によっては、成分中に有害な有機リンが可塑剤として含まれているものもあり、これらが症状悪化の要因にもなっています。ワックスをより安全性の高い製品に切り換えると共にアレルギー児童が在籍する学校ではワックスを使用しないことも選択肢に加えるべきと考えます。

以上の状況を踏まえ担当部局にお尋ね致します。

宇都宮市で小中学校の教室での化学物質濃度検査を行った結果では、有害なホルムアルデヒドが基準をオーバーしている教室が3分に1もあり、特に特別教室において大幅に基準値を越えている学校がありました。本市においては小中学校のホルムアルデヒドを含む汚染物質の濃度調査はどのようにおこない、その結果はどうだったのでしょうか。また今後はどのようにすすめるのでしょうか。
教育次長
全市小中学校の160教室のうち、トルエンの濃度が76教室で基準をオーバーしたが、再度測定の結果、問題はないことがわかった。基準を超えた教室については、再度調査をしていきたい。各教室では換気扇の設置されていないところは除々に設置していく。

5.議案第74号足利市人権尊重の社会づくり条例の制定について

憲法第11条を遵守すれば人権は保障されるが、何故この ような条例を制定しなければならないのでしょうか。
「市民の責務」については内心の自由に触れる恐れがあり、押し付けられるべきものではなく市民自身の自主的主体的な判断によるべきではないのでしょうか。
総務部長
人権の向上をはかるために意義があると考えている。

6・議案第79号足利市企業誘致条例の制定について

本条例の制定に当ってインタービジネスパーク及び西久保田工業団地の企業誘致の見通しはどうでしょうか。また、北関東自動車道の完成時期との適合性は、どうでしょうか。
税金を投入し優遇措置が講じられていますが、その後の撤退防止策をどのように考えているのでしょうか。
産業環境部長
足利インタービジネスパークは平成16年に第1期分の分譲に入る分譲の見込みは簡単ではない。北関東自動車道については積極的に実現を要請していきたい。



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